カラヤン&ベルリン・フィル黄金時代について
2021年9月1日 当サイトにはプロモーションが含まれます1960年代後半から1970年代までのカラヤン&ベルリンフィル黄金時代について当時の動画を交えながらご紹介致します。
カラヤン&ベルリンフィル黄金時代
まずは1977年のフィルハーモニーホールでのリハーサル風景をご覧下さい。
どのセクションからも自信に満ち溢れた光輝く音色が聴こえてきます。これがカラヤン&ベルリンフィル黄金時代を物語っています。
黄金時代のスタープレイヤー
ベルリン・フィル黄金時代は1960年代後半から1970年代頃。人によっては60年代から70年代、あるいは80年代初期までという方もいます。60年代後半から70年代は黄金時代ということに間違いありません。
しかし、当時を支えたプレイヤーが定年退職や音大教授への転職、ソロ活動への専念などで大幅に激減しており、ここ十数年で一気にメンバーが変わってしまいました。カラヤンアカデミーで後継者を育成してきたとはいえ、現在のベルリン・フィルは当時のダイナミック性が影を潜めてしまい、他のオーケストラに比べ圧倒的な格差がなくなってしまったような気がします。
昔、NHKの番組で当時スタープレイヤーの一人である、チェロのエーベルハルト・フィンケ氏(007のロジャー・ムーア似の超二枚目)も同様のことを言っていました。
当時はバイオリンのシュヴァルベ、シュピーラー、ブランディス。チェロのボルヴィツキー、フィンケ、フルートのゴールウェイ、クラリネットのライスター、オーボエのコッホ、ファゴットのピースク、 ホルンのザイフェルト、トランペットのグロート、そしてティンパニのフォーグラーなど、よだれの出るような超一級プレイヤーがゴロゴロいたのだ。それこそ枚挙に暇がないとはこのことです。このスタープレイヤーたちの脂の乗った時期が1960年代後半から70年代というわけです。
これが元祖ベルリン・フィル12人のチェリストたちだ!
黄金時代のレコーディング
カラヤンは生涯において膨大なレコーディングを残していますが、黄金時代のものを今でもタップリと味わえるのは本当に幸せだと感じます。CDでこれだけ完璧に聴こえるのだから生演奏など本当にすごいと思う。
カラヤンは商業主義と批判されることもあったようですが、数々の名盤を今聴くことができるのは彼の功績があまりにも大きいからだと思います。
でも、モーツァルトやハイドンの交響曲全集とかも聴いてみたかったですね。
カラヤンアカデミー
カラヤンは1972年、団員の養成を目的としたオーケストラ・アカデミーを創設しました。いわゆるカラヤン・アカデミーです。
団員自らが後継者育成にあたるものですが、ベルリン・フィルのアキレス腱はあまりにも世代層が固まっていたことだと言わざるを得ない。スタープレイヤーの中に若い世代の団員が入りまじり、数々の実戦を踏んで欲しかったものですが、一気に団員が代わってしまったような気がする。ウィーン・フィルのように伝統の音を守って欲しかったが、ウィーン・フィルと異なり国際色豊かなベルリン・フィルのつらいところであったかもしれません。
他界していくスタープレイヤー
メンバー表を見ればお分かりになると思いますが、黄金時代のメンバーの多くは定年退職し、2004年現在では70代から80代に突入し、人生にピリオドを打っている方も相当いる模様です。誰でも老いていくものですが、メンバーの訃報を知ると本当に淋しいものです。特にチェロのイェルク・バウマンなどは55歳の若さで他界してしまっているのが非常に悔やまれる。メンバーの消息についてはなかなか情報が得られませんが、可能な限り、お知らせしたいと思います。
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